英語を好きになる方法
嫌いを好きに変える方法
人は概して直感的な”好き嫌い”はなかなか変えられないものだと思い込んでいる。好きなものは好きだし、嫌いなものは嫌いだと思ってしまっている。ただ、この好き嫌いという感覚そのものは生まれつきのものではなく、後天的に獲得される事が多い。事実、好きも嫌いも後天的に作りこまれた感覚であり、後天的なものはちょっとした工夫で変えることができる。つまり、嫌いは好きに書き換えることができるのだ。
例えば英語が苦手な人は、別に最初から苦手だったわけではなかったはずだと思う。この機会に振り返って見て欲しい。果たして、自分が嫌いなものは初めから嫌いだったのだろうかと。
我々は全く知らないことに関しては好きも嫌いもない。例えば、梅干しを知らない外国人に梅干しを見せても唾がわかないのは、それもそのはず、食べたことがないから味の連想すらわかないのだ。好きだとか嫌いだとかの感情が出てくるのは、どこかで、一度、遠い過去に、好きか嫌いかの判断を下す体験をしていることを意味する。
実は嫌いを好きに変える方法がある。それは環境を変えることだ。これが、嫌いは好きに誘導できる秘訣だ。
形が意味を作る
環境を少しいじってみると、面白くないものも、面白みを感じさせることができる。この、環境の変化が心境の変化に影響する事を実証した科学的な実験で”作り笑顔”の例がある。
ペンを水平にして、口が笑顔になるように笑みを浮かべながら、唇に挟んでみる。このまま本を読むと、本の中身が面白く感じられるというのだ。同じ本をペンをストローみたいに吸う感じで、縦にして口に入れたまま、ふくれっ面で読んでみる。そうすると、作り笑顔を浮かべながら読んでいた時と比べて、同じ本の内容がつまらなく感じるという。
ここで示すものは、同じ内容の本が、顔の表情という外部環境の変化によって、意味がプラスにもマイナスにも振れるということだ。ということは、例えば英語に苦手意識がある場合、英語そのものが面白くないのではなく、英語を学ぶ環境が面白くなかった可能性が考えられる。もしかしたら英語を教える先生が面白くなかったのかもしれない。メソッドが自分にあっていなかったとも考えられよう。例えば、自分に合わない靴を履くと足が痛いように、自分にあう型を探すことは非常に重要なのだ。