米大手書店B&Nの赤字縮小、最大要因は大ヒットの官能小説
ニューヨーク(CNNMoney) 米書店チェーン大手バーンズ・アンド・ノーブル(B&N)が21日発表した5~7月期決算は、4100万ドル(約32億円)の赤字となり、赤字幅が前年同期に比べ28%縮小した。今年発売された官能小説「フィフティー・シェーズ・オブ・グレー」の大ヒットが、業績改善の最大の要因とみられる。
今期の損失は、アナリストらの予想を20%下回った。小売部門の売上高は前年同期比2%増の11億ドルだった。
同社小売部門のミッチェル・クリッパー最高経営責任者(CEO)はアナリストらに、「この数字に最大の影響を及ぼしたのは、明らかにフィフティー・シェーズ・オブ・グレーだ」と語った。
同作品は大胆な性描写で話題を呼んでいる3部作。発売以来、米国内で2500万冊の売り上げを記録している。
同社の決算は、ライバルのボーダーズが1年前に倒産したこと、電子書籍端末「ヌック」向けの電子書籍の販売が伸びたことも追い風となった。一方でヌック自体の販売による収益は値下げの影響もあり減少した。
電子書籍部門をめぐっては、米マイクロソフトから3億ドルの出資を受け、子会社化する計画が進んでいる。