中国通信機器大手2社は「安全保障上の脅威」 米下院委
ニューヨーク(CNNMoney) 米下院情報委員会は8日、中国の通信機器大手、華為技術と中興通訊(ZTE)の製品を採用すれば、米国の安全が脅かされる恐れがあるとする報告書案をまとめた。これに対して両社は同日、反論の声明を発表している。
同報告書案は「華為技術とZTEの機器を米国の重要インフラに採用すれば、米国の中核的な国家安全保障上の利益が損なわれる可能性がある」と指摘。特に華為技術については、「国家安全保障問題の根幹となる疑問について、あいまいで不完全な回答しか示さなかった」と批判し、同社は知的財産権侵害やイランとの関係が疑われ、米国で贈賄、差別、著作権侵害といった不法行為を行っている可能性もあるとした。
さらに、米国への進出拡大を図る中国の通信企業の計画には、すべて「疑いの目を向けるべき」だと述べ、米国企業が華為技術やZTEと取引するに当たっては、安全保障上のリスクを考慮すべきだと警告。「華為技術とZTEが外国国家の影響下にないとの確証はない。つまり(両社は)米国および我が国のシステムの安全を脅かす存在だ」と断じている。
これに対して華為技術は同日、報告書の内容は事実無根だと反論し、同委員会の調査には全面的に協力したと強調。「このような報告書の唯一の目的は、中国の情報通信技術企業による米国進出を阻むことにあると疑わざるを得ない」との声明を発表した。
ZTEも自社製品は安全だとする声明を出し、同委員会の調査に対して「(ZTEが)中国政府に指導あるいは支配されているとの見方には全面的に反論する」と回答していたことを明らかにした。