ギリシャ失業率がまた最悪に、24歳以下は10人に6人無職
ロンドン(CNNMoney) 深刻な政府債務(借金)危機に陥るギリシャの統計局は10日までに、今年8月の失業率が25.4%の過去最悪水準を記録したと報告した。7月は24.8%だった。
24歳以下の労働者の10人のうち約6人が失職している計算。25~34歳の労働者の3分の1が無職ともなっている。過去5年続く不況と政府による緊縮策を反映した数字で、若年層の打撃が最も甚大であることを改めて浮き彫りにした。ギリシャの総人口は約1000万人。
統計局によると、8月の失業者総数は季節調整済みで127万人に増加。前年同月比で35万2000人増えた。昨年8月の失業率は18.4%だった。
ギリシャの経済活動は2008年以降、約20%縮小したとされる。拡大し続ける財政赤字は来年、国内総生産(GDP)の190%に達するとも予想される。
ギリシャ国民の10人のうちの約3人が現在、何らかの形で物的な窮状状態にあると推定され、この比率は財政危機に直面する前と比べ約50%増えた。
ギリシャ政府は債務危機打開のため欧州連合(EU)などに財政支援を要請。支援の見返りに厳しい緊縮政策の実施や労働市場の改革などを求められ、同国議会は7日、EUの追加支援を得るための新たな緊縮政策を可決した。一方、これに反発する数万人規模のデモが発生、警官隊との衝突も伝えられた。
ギリシャの来年の経済成長率はマイナス4.5%と予想され、6年連続の不況となる可能性がある。