名誉除隊の退役兵士10万人の雇用計画、米ウォールマート
ニューヨーク(CNNMoney) 米小売り最大手のウォールマートは19日までに、今後5年間にわたり軍の名誉除隊を果たした全ての退役兵士を雇うとの方針を明らかにした。
毎年除隊した退役兵士を雇用するもので、総数で10万人以上に達するとみられる。除隊者に限った雇用計画では米国市場、最大規模級としている。
退役兵士の再就職問題は近年、深刻な問題となっており、失業率は減少傾向を示すものの昨年12月時点は10.8%を記録していた。退役兵士以外では7.5%だった。
ウォールマートのビル・サイモン社長兼最高経営責任者(CEO)は演説で、同社は米国で退役兵士の最大の雇用主と強調。同社の広報担当者によると、総従業員140万人のうちの約10万人が元軍人。
退役兵士が対象の雇用計画は今年5月の戦没将兵追悼記念日から開始する。提供する職場は全米の店舗やクラブが大半だが、配送センターやホームオフィスにも一部配置される。雇用条件は一般従業員と同等としている。
オバマ大統領のミシェル夫人は失業中の退役兵士や妻の雇用促進策に尽力しているが、ウォールマート社の今回の試みを歓迎し、政府による支援計画に貢献する「具体例」と評価。他企業に対しても同様の措置を講じるよう求めた。