仏警察、ラガルドIMF専務理事の自宅を捜索
ロンドン(CNNMoney) 国際通貨基金(IMF)のラガルド専務理事のパリにある自宅が20日、仏閣僚在任中の職権乱用の疑いで家宅捜索を受けたことが分かった。ラガルド専務理事の弁護士が明らかにした。
フランスの裁判所は2011年8月、サルコジ前政権で経済・財政・産業相を務めていたラガルド氏について、ある実業家と当時の国営銀行クレディ・リヨネとのビジネス上の係争に介入した疑いで捜査の対象となっていることを明らかにしていた。
この実業家がサルコジ前大統領の支持者だったため、ラガルド氏が実業家に有利な形で調停に持ち込めるよう便宜を図ったとの疑いがもたれている。ラガルド氏は不正行為は一切なかったと主張している。
IMFの広報担当者は「仏司法当局が捜査中の案件にコメントするのは適切ではない。ただしIMFの理事会は専務理事の選任前にこの問題について議論し、ラガルド氏が十分に任に堪えるだろうとの確信を示した」と述べた。
ラガルド氏は11年6月にIMF専務理事に指名された。前任者のストロスカーン氏は宿泊先の米ニューヨークのホテルの女性従業員から性的暴行で訴えられたことを受けて専務理事を辞任したが、米検察は数カ月後に起訴を取り下げた。