空飛ぶ車、ヘリコプターのような離着陸を視野に開発へ 米社
(CNN) 空飛ぶ自動車といえばSFではおなじみだが、時間旅行と同じくらい現実離れしたコンセプトだった。米マサチューセッツ州に本社を置くテラフギア社は、それを現実のものにしようとしている。
テラフギアは5日、垂直離着陸できる自動車「TF-X」の開発に向けた予備調査に着手したと発表した。TF-Xは、4人乗りのプラグインハイブリッド車になる予定だという。
カール・ディートリック最高経営者(CEO)は「わが社は空飛ぶ自動車産業の創設をリードし続けることに強い意欲をもっている」と言及。「TF-Xは新次元の個人の自由を世界に提供する」と意気込みを見せる。
同社はすでに「トランジション」という、空陸両用の乗り物を開発。トランジションは空港から離着陸するよう設計された飛行機だが、翼を折りたたんで道路を走ることもできる。2009年に初飛行に成功し、昨年には第2世代のデモ走行や飛行を行った。15年に発売予定で、価格は27万9000ドル(約2800万円)。すでに約100機の予約が入っているという。
トランジションとTF-Xの大きな違いは、滑走路がなくてもヘリコプターのように離発着できる点だ。離発着は自動操縦で行うこともできるし、ドライバーが自ら操縦をしてもいい。
テラフギアによれば、同社はすでに米連邦航空局(FAA)とTF-Xに関する意見交換を行った。FAAは「公益の観点から革新的技術と規制面での対応について検討することに前向きな姿勢を示した」という。
空飛ぶ車に実際に乗れる日は、そう遠くないかもしれない。