ホワイトハウスの無給インターン、大統領に給与支払いを訴え
ニューヨーク(CNNMoney) 企業などで就労体験するインターンの長時間無給労働を巡る訴訟が相次いでいる米国で、ホワイトハウスの元インターンたちがオバマ大統領に対し、正当な対価の支払いを求めるキャンペーンを立ち上げた。
キャンペーンは9月2日のレーバーデーの祝日に合わせて開始され、オバマ大統領が給与支払いの前例を作って政府機関や民間企業に手本を示すべきだと訴えている。リーダーのマイキー・フランクリンさんは「この国には最低賃金を定めた法律があるのに、インターンというだけで除外されるのはおかしい」と主張する。
ウェブサイトに掲載された情報によれば、ホワイトハウスのインターンは無給で家賃補助もなく、勤務時間は「最低でも月曜から金曜の午前9時から午後6時まで」。
これに対してキャンペーンでは、オバマ大統領が最低賃金の引き上げを唱えていることを引き合いに、「ホワイトハウスに誠意があるなら、無給のスタッフを抱えながら最低賃金を追求することはできないはず」と訴える。
フランクリンさんは、学生ローンの金利が急騰し、両親との同居を強いられる若者が増える中で、ごく少数の恵まれた人しか一流の仕事に就けない状況が生まれていると指摘。「そうした業界に入りたければ、無給で働くしかない。でも中流の上の層ではない多くの人にとって、それは現実的ではない」と話す。
米国ではインターンが給与の支払いを求める裁判や苦情申し立てが相次いでおり、会社側の賃金法違反を指摘する判決や、インターンへの給与支払いを命じる判決も出ている。