株価高騰も恩恵なし、投資余裕ない米国民多く
ニューヨーク(CNNMoney) 2013年の米株式市場はダウ平均が最高値を相次ぎ更新するなど活気づいたが、その恩恵を受けたのは米国民全体というわけではなさそうだ。
調査会社ギャラップによると、2013年に株式を保有する米国民は52%で、記録的な低水準となった。5年前からは10ポイントの低下となり、ギャラップは「以前株式を保有していた中間層や若い世代にとっては(最近の株価高騰は)皮肉な結果だ」と指摘する。
株式を保有していなくても株価高騰が富裕層の消費を増やし、経済が活性化して間接的に皆が恩恵を受けるのだと説明する専門家もいる。だが経済政策の提言を行う非営利法人(NPO)米経済政策研究所の研究者は「(株価高騰は)大多数の人間には影響を与えない」との見方を示す。
では株価高騰が続く中、人々はなぜ株式を買おうとしないのか。再度の経済危機を懸念して投資を控える人もいるだろうが、多くのケースでは投資する資金がないのが実情のようだ。
ギャラップの調査によると、世帯収入が7万5000ドル(約780万円)以上ある家計では、全体の8割超が株式に投資。一方で、収入が3万ドル以上7万5000ドル未満の世帯では50%、3万ドル未満の世帯では21%しか株式を持っていない。