アルゼンチン、債務交渉決裂 デフォルト迫る
ロンドン(CNNMoney) アルゼンチンは29~30日にかけ、米ニューヨークでデフォルト(債務不履行)回避に向けた債権者との交渉を行った。しかし交渉は決裂し、13年ぶりに2度目のデフォルトに陥る公算が強まっている。
債権者側は、2001年のデフォルト後に買い入れた国債について約15億ドル(約1540億円)の返済を求めている。この返済が滞っていることから、ほかの債権者への支払いもできない状態にある。
債権者との交渉に初めて出席したアルゼンチンのキシロフ経済相は30日、同国の提案が受け入れられなかったと述べた。
同国は外貨準備高を維持するため自国の通貨の切り下げを余儀なくされる可能性があり、そうなれば既に40%に迫っているインフレ率がさらに急騰しかねない。
米格付け大手スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は同国の外貨建て債務の格付けを引き下げた。アルゼンチンペソは今年に入って対ドルで約25%下落している。
もしデフォルトに陥れば同国は混乱状態となり、社会不安を招く恐れもあると専門家は指摘している。