原油「決して減産せず」 サウジ石油相が断言
アブダビ(CNNMoney) 原油の過剰供給による価格下落が続くなか、主要産油国サウジアラビアのヌアイミ石油鉱物資源相は23日までに、CNNとの単独インタビューに応じ、減産には断固として応じないと表明した。
米国市場での原油価格はこの半年で50%近く急落した。原油安は株式市場の安定を脅かすほか、ロシアの経済危機を悪化させ、ベネズエラをデフォルト(債務不履行)の危機に追い込み、米石油企業に人員削減や投資縮小を強いるなど、各方面に深刻な影響を及ぼしている。
しかしヌアイミ氏は、「われわれは今まで通り生産を続ける。顧客が望むなら増産も引き続き歓迎する」との方針を改めて示した。
サウジアラビアの減産拒否を巡っては、石油輸出国機構(OPEC)加盟国のイランや、シリア、ロシア、あるいは米国を陥れるための「陰謀」との説が流れている。ロシアのプーチン大統領は先週、米国とサウジが共謀してイランを追い詰め、ロシアやベネズエラの経済に打撃を与えようとしているのではないかと非難した。
これに対し、ヌアイミ氏はインタビューで「うわさはまったくの間違いだ」と強調。「国際石油市場でだれかを敵視したり、他国への陰謀をたくらんでいたりする事実はない」と語った。