アンゴラ製品、ザラなども販売中止 ウサギの「悲鳴」に押され
ロンドン(CNNMoney) アパレルチェーン「ザラ」などを展開する世界ファッション大手のインディテックスは、傘下のチェーン店全6400店舗で、アンゴラウサギの毛を使った商品の販売を中止すると発表した。活動家が反対キャンペーンで生産工程の残虐さを訴えたことを受けた措置。
反対キャンペーンでは、中国の農場で生きたまま毛を引き抜かれて大きな鳴き声を上げるウサギの動画が公開されていた。この動画は動物愛護団体のPETAが中国の農場10カ所で入手した。板の上に引き伸ばされて毛を引き抜かれるウサギの姿が映っている。
アンゴラウサギの毛は中国が世界一の供給国で、約90%は同国で生産される。柔らかい肌触りで人気が高く、ジャケットや靴下などに使われてきたが、PETAが2013年の反対キャンペーンで生産工程の残虐な現実を訴えたことを受け、H&M、カルバン・クライン、エイソスなどの世界大手が既に使用中止に踏み切った。
PETAなどによれば、世界大手ブランドの中でまだアンゴラウサギの毛を使っているのはイタリアのベネトンなどだという。
インディテックスは在庫として残っているジャケットやスカーフなど2万点をレバノンのシリア難民に寄付する。