操縦室の「常時2人制」導入が加速、独機墜落受け
ロンドン(CNNMoney) フランス南東部のアルプス山中に墜落したドイツ格安航空ジャーマンウィングスの親会社であるルフトハンザ航空は29日までに、操縦室内に常時2人がいることを定める新たな制度を導入すると発表した。
ジャーマンウィングス機の事故は、機長を締め出し、操縦室に1人で閉じこもった副操縦士が故意に墜落させたのが原因との見方が強まっている。
これを受け、世界の航空業界では操縦室内の「常時2人制」を新たに取り入れる動きが加速。操縦士の1人が席を離れた場合、別の乗務員らが代わりに操縦室に入るシステムなどを想定している。
米国とアイルランドの航空会社は以前からこの制度を導入している。
カナダ当局は航空会社に同制度の採用を指示。ドイツの全航空会社も導入の方針を示し、英国の民間航空行政当局は航空会社に関連規定の見直しを要請した。欧州航空安全局は27日、ジャーマンウィングス機の事故を踏まえ、全ての航空会社が常時2人制に同調するよう勧告した。
同制度の即時導入を発表した航空会社は、イージージェット、ヴァージンアトランティック、エミレーツやエア・カナダなど。ブリティッシュ・エアウェイズはコメントの求めに応じていない。