米FRB、利上げを発表 景気回復受け判断
ニューヨーク(CNNMoney) 米連邦準備制度理事会(FRB)は16日、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を0~0.25%から0.25~0.5%へと引き上げた。
利上げによって、いずれ銀行預金の金利もわずかに上がる見通しだが、16日の時点で米大手銀行は金利の引き上げを発表していない。住宅ローンの金利も徐々に引き上げられる見通し。
利上げはリーマンショック以降大きく落ち込んだ米景気の回復ぶりを物語る。FRBは、米国経済を下支えする必要はなくなったと判断、景気回復を促すための低金利政策という「特別期間を終わらせる」行動に踏み切った。
ジャネット・イエレンFRB議長は記者会見で、「米景気を牽引(けんいん)するファンダメンタルズや、家計の健全性、国内消費には確信が持てる」と指摘。「製造業やエネルギー分野など一部の業種にはプレッシャーもあるものの、根底にある米国経済は安定している」とした。
FRBは今後の利上げについては慎重な姿勢を示し、金利は「徐々に引き上げた」場合にのみメリットがあると強調。当面の間は低金利のまま据え置く方針を示した。イエレン議長の記者会見でも利上げは「徐々に」行うと繰り返した。