世界最大級の航空機「エアランダー10」 本格運用へ飛翔
(CNN) 世界最大級の航空機とされる「エアランダー10」の組み立てが完了し、英ロンドン北部の格納庫でこのほど披露された。地上で入念な点検を行った後、200時間の試験飛行を経て、本格運用が開始される。
エアランダー10は飛行船とヘリコプターと飛行機を組み合わせた航空機で、全長は92メートル。胴体は炭素繊維製で、3万8000立方メートルのヘリウムガスで浮上する。
325馬力のV8ディーゼルエンジンを4基搭載し、時速148キロまでの加速や垂直離陸も可能。積載容量は10トンあり、機体下部に格納できる空気式の着陸装置を使って陸地や砂地、水面や氷の上にも着陸できる。
ジェット機に比べると消費燃料は大幅に少なく、騒音も小さい。高度は最高6100メートルまで到達でき、5日間の継続飛行が可能。偵察や積み荷の投下、遊覧飛行などの用途に適しているという。
高度は補助用エアバッグを膨らませたり、速度を変えることによって調整する。推力がなくなると徐々に降下して着陸する。
同機はもともと米軍のプロジェクトとして建造され、前回2012年の飛行時は機密扱いだった。