米アラスカ航空、ヴァージン・アメリカを買収 2900億円で
ロンドン(CNNMoney) 米アラスカ航空グループは4日、米ヴァージン・アメリカを26億ドル(約2900億円)で買収することで合意したと発表した。
アラスカ航空はヴァージン・アメリカ株を1株当たり57ドルで買収する予定で、債務や機体のリース料を含めると買収規模は約40億ドル相当になる。
合併後の便数は1日1200便、機体は280機となり、米シアトルとサンフランシスコ、ロサンゼルス、アラスカ州アンカレジ、オレゴン州ポートランドに拠点を持つことになる。
報道によれば、アラスカ航空は格安航空会社ジェットブルーとの間で買収合戦を展開していた。今回の買収で米航空業界はさらに統合が進む。米運輸省の2015年の統計によると、アラスカ航空の輸送量は米国で8位。
ヴァージン・アメリカは英富豪リチャード・ブランソン氏が2007年に設立し、2014年に上場した。同氏は4日、「我々の素晴らしい航空会社が他社と合併するのが悲しくないといえばうそになる」とコメントした。
同氏のヴァージン・グループはヴァージン・アメリカの18.2%を保有し、米ヘッジファンド、サイラス・ホールディングスの27.9%に次ぐ2番目の株主だった。しかし議決権のない株式が含まれていたことから、買収を阻止できなかったとしている。
ヴァージン・アメリカの株価は、身売り先を探していると伝えられた先月下旬から上昇していた。
同社は米国とメキシコの22都市を結ぶ便を運航。アラスカ航空グループは米国、カナダ、メキシコ間の90都市以上を結ぶ便を運航している。