英ロイズ、ランチでの飲酒を禁止 業界の慣行に変化
ロンドン(CNNMoney) 英保険会社のロイズは17日までに、従業員に対して勤務時間中の飲酒を禁止すると発表した。ロンドンの金融業界においてはアルコールを飲みながら昼食をとることが長く文化として定着していたが、そうした時代にも変化が訪れそうだ。
ロイズの広報担当者は勤務時間中の飲酒の禁止について、業界の標準に合わせるための措置だと説明。「酒に酔ってうろつき回る当社の従業員が多すぎるという理由では決してない」と強調した。
同担当者によれば、ロイズの従業員の大半は勤務中にアルコールを口にしておらず、今回の措置で影響を受けるのは少数にとどまる見通しだという。
ロンドンの金融街シティーの行政を執行するシティー・オブ・ロンドン・コーポレーションによると、金融街で営業するパブやクラブは400店。歴史あるパブで金融関係者が頻繁に訪れるハミルトン・ホールの経営者、ビクトリア・スザボ氏は「たいていの客は昼食をとりながら1杯か2杯のアルコールを飲む。店の周りのオフィスからくる常連がたくさんいる」と話す。
今後、昼間の飲酒を禁止する企業が増えていくとしても、スザボ氏は心配していない。「仕事が終わった後で飲みに来るだろう。今だってそうしている」
シティー・オブ・ロンドンが調査したところでは、金融業界の関係者はアルコールの乱用に陥るリスクが他のどの業界よりも高い。中間管理職と一般社員のうち最大40%が週に2~3日は深酒をするという。