中国、トランプ氏の名前の商標権を承認 政治的配慮?
香港(CNNMoney) 中国政府が、トランプ米大統領やその中核企業が10年以上にわたって申請していた中国の建設業界における「トランプ」の商標権を承認し、正式の登録作業が最近終わったことが18日までにわかった。
長年頓挫していた申請がここに来て認められ、登録へ進んだことについて、トランプ氏の大統領就任を受けた政治的思惑が背景にあるとの指摘が出ている。また、同氏の利益相反問題と絡める見方もある。
中国の商標権審査当局は昨年9月、「トランプ」の商標登録を同じく要請していた競争相手の言い分を退ける判断を示した。大統領選が終了した11月には、商標権をトランプ氏の中核企業「トランプ・オーガナイゼーション」に与えていた。最近の登録作業の終了は3カ月の異議申し立て期間が終わったことに伴う。
中国側の今回の対応について、オバマ前政権のホワイトハウスで倫理問題を担当した元高官は「トランプ氏からの譲歩を期待している」と推測。同氏に影響力を及ぼそうとする最初の努力に見えるとも述べた。
元高官は、米連邦政府当局者が事業を通じて外国から報酬を得ることを禁じる米憲法規定に違反しているとしてトランプ氏を提訴したグループの一員となっている。
中国の法律専門家も、商標権登録の迅速な認可とトランプ氏が政治の表舞台に急浮上したこととの関連性に言及。「承認決定で印象深いのはそのタイミング」とし、政治が絡んでいると想定するのが合理的と語った。