インド、チョコ消費で世界一の伸び 「健康イメージ」が浸透
ロンドン(CNNMoney) インドの昨年のチョコレート消費量が、世界で最大となる前年比13%の伸びを記録したことがこのほど分かった。調査会社ミンテルの最新のデータで明らかになった。
ちなみに他の多くの国では、消費者の需要はもっと健康的なおやつへと向かっており、チョコレートの販売量は横ばいか減少している。そんな中、インドの増加ぶりは際立っている。
昨年、インド以外で販売量が増えた唯一の国はポーランドだが、伸び率は2%にとどまっている。ロシアやブラジル、中国では最大で6%も減少した。
ミンテルによれば、インドでのチョコレート消費の伸びの原因の1つは可処分所得の増加だが、理由はそれだけではない。
インドでは長年、「チョコレートは子どものおやつ」というイメージが強かった。だが最近では大人をターゲットとしたチョコ製品の売り込みが盛んで、その成果が出ているという。
また、チョコレートやケーキといった甘いおやつに対し、インドの消費者の44%は体にいいというイメージを持っている。ミンテルによれば、消費者はチョコレートを手軽なエネルギー源として評価しているという。
2016年のインドにおけるチョコレートの販売額は24.3%増加し、販売量は中国を上回った。この10年で販売量は3倍近くまで増えているという。
チョコレートの製造会社は、販売増に「弾みをつける」ために低価格を維持する必要に迫られている。一方で原材料価格は上昇していることから、利益が目減りするのを防ぐために1〜1年半ごとに商品サイズを小さくすることを余儀なくされている。