米旅客機で吹き飛んだ機内側壁、ボーイングが以前に外し再び取り付け

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機体の側壁部分に空いた大きな穴について、原因究明が続いている/National Transportation Safety Board

機体の側壁部分に空いた大きな穴について、原因究明が続いている/National Transportation Safety Board

ニューヨーク(CNN) 米アラスカ航空の旅客機「737MAX」シリーズの9型機の機内側壁の一部が飛行中に吹き飛んだ問題で、製造元の米ボーイング社が同機の初飛行前に今回吹き飛んだパネル部分をいったん取り外し、その後に再び据え付ける処置を施していたことが27日までにわかった。

米紙ニューヨーク・タイムズやシアトル・タイムズがこの間の事情に通じる関係者の話として報じた。

側壁部分に大きな穴も生じた異常事態の発生については原因究明の作業が進行中で、結論はまだ一切出ていない。ただ、両紙の報道は原因解明で新たな手がかりになる可能性もある。同機が今月5日、米オレゴン州ポートランド国際空港を離陸後に今回の異変に遭遇していた。

飛行中に吹き飛んだのは、仕様によって非常口が不要になった際にこの場所をふさぐ側壁パネルだった。両紙によると、同型機の胴体を製造する企業「スプリット・エアロシステムズ」がこの部分のボルトなどで別の修理が必要だったためいったん取り外していた。修理が終了後、ボーイングが再度パネルで覆っていたという。

同社とボーイングは現在、安全対策のあり方などを探る広範な調査を受けている。

ボーイング社は両紙の報道を受け、調査が継続中のためコメントできないとの声明を発表。調査に関連する情報の公開は米運輸安全委員会(NTSB)のみが権限を持つと述べた。スプリット・エアロシステムズ社は、問い合わせに応じていない。

ボーイングのカルフーン最高経営責任者(CEO)は今月9日、安全管理に関する全体会合で同社は「過失を犯した」との見解を発表。ただ、過失の内容については踏み込んでいなかった。

一方でアラスカ航空のミニクッシCEOは23日、米NBCテレビとの会見で、「多くの同型機でボルトのゆるみが一部見つかった」ことを明かしていた。

米連邦航空局(FAA)は今回の騒ぎが起きた後、計171機ある9型機の利用中止を命じた。しかし、24日になり機体などの一連の点検基準を承認し、これが守られた場合、運航が可能になるとの方針を示していた。

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