創造性の「暗黒面」 抑鬱や狂気が天才を生み出す?
(CNN) 芸術家は、精神的な病を抱えるくらい他の人たちよりも多感なものだと思われてきた。実際、画家モンクの幻視やゴッホの自殺など、天才と狂気が紙一重に同居していることを示唆するエピソードは多い。
一見俗説のようだが、最近の研究によって、そうした見方にも一定の意味があることが分かってきた。創造性のあるところに、狂気が潜んでいるといえるのかもしれない。
創造性と精神疾患には、果たしてどこまで関連があるのだろうか。
心理学者は以前から、精神疾患と創造性のつながりを研究してきた。初期の基礎的な調査では、文学者や画家を含む著名人が研究対象となった。
こうした研究では、創造的な人々は気分障害の発症率が著しく高いことが分かった。有名なのは米詩人シルビア・プラスで、2人の子どもが寝ているさなか、オーブンに頭を突っ込んで自殺している。
このように精神疾患と創造性を関連づける研究には、批判も付いてまわる。傑出した特定の芸術家だけを対象にしている、あるいは、証拠とされるのも過去の逸話にすぎないというものだ。