世界のぜいたく品、顧客の25%は中国人 5年で5倍に激増
報告書によると、中国内でのぜいたく品売買の件数は世界全体の総数の約1割に相当する。しかし、高級ブランド店の世界規模での収入を見た場合、中国人が顧客の25%を占めているという。
中国人のぜいたく品購入が海外で多いことの背景には、店が提供するサービスが高水準で、偽造品が広まっていないことなどもある。また、中国の上流階層による休暇などの海外旅行が増えたことも影響している。
HSBCによると、中国人観光客がオーストラリアで使う金額は平均3000米ドル(約23万4000円)だが、米欧の観光客は1000米ドルとなっている。
報告書はただ、中国で進む貧富の差拡大への懸念も表明。「持てる者と持たざる者の間の社会的緊張が高まっている」とし、「これ見よがしに富と地位を誇示する人間は裕福でない人間の怒りを買うリスクを負っている」と指摘した。