中学生が飛ばした気球、成層圏からの写真撮影に成功 米国
(CNN) 米ニューハンプシャー州に住む中学生が、手製の気象観測気球に人形とカメラを乗せて高度11万フィート(約3万3000メートル)の成層圏まで到達させ、大気圏のデータ収集と、地球の曲線をとらえた美しい写真の撮影に成功した。
観測気球を飛ばしたのは同州ベッドフォードのジャック・マイロン君(14)。学校の科学の課題として気象観測気球を作り、お気に入りの組み立て玩具「レゴ」の人形と観測機材を搭載した。
プロジェクト成功のために克服すべき課題の研究には4週間をかけた。できるだけ高く飛ばすため、積み荷の重さとのバランスを考慮して気球のヘリウム密度を計算。大気圏上層の気温がセ氏マイナス55度まで下がることもあると知り、カメラのバッテリーの液晶を温めるためのカイロも添えた。
ジェット気流に乗って気球が流されてしまう可能性を考慮して、打ち上げは8月25日と決めた。コロンビア大学の専門家によれば、夏の間はジェット気流が弱く、北向きの上昇気流になる。しかしジェット気流を避けながらこれほどの高度まで気球を飛ばすには、綿密な研究に基づく計算を行って、適切な条件を見極める必要があるという。