深海で泳ぐ超巨大イカの撮影に成功、「画期的」と専門家
(CNN) なぞに包まれた超巨大イカ「ダイオウイカ」が深海で泳ぐ姿の撮影に、NHKなどの国際チームが世界で初めて成功した。ダイオウイカについての著書がある米海洋生物学者リチャード・エリス氏は、CNNとのインタビューで「画期的な成果だ」と高く評価した。
撮影されたのは、体長約3メートルのダイオウイカ。NHKと国立科学博物館、米ディスカバリーチャンネルなどのチームが、超高感度カメラを載せた潜水艇で55回、計285時間以上にわたって太平洋の深海に潜り、泳ぐ姿をとらえた。
「人々は文字通り何百年も前からその姿を追ってきた」と、エリス氏は話す。今回の成果は科学的にも、古来の伝説に関する研究上も、大きな意味を持つという。「ダイオウイカの泳ぎ方や腕の使い方も解明されるだろう」と、期待を示す。
エリス氏によれば、超巨大イカのような怪物はノルウェーの伝説やギリシャ神話に登場するが、長年架空の生物と考えられていた。海岸に打ち上げられた死がいから存在が証明されてからも生きた姿をとらえることは難しく、2004年に初のスチール写真、06年に海面を浮遊する映像が撮影されたものの、本来生息する深海での映像撮影に成功した例はなかった。