副操縦士が居眠り、トイレから戻った機長入室できず オランダ
(CNN) オランダの格安航空会社トランサヴィアの旅客機で、飛行中、操縦を任されていた副操縦士が居眠りして機長がコックピットから締め出されるトラブルがあったことが分かり、同航空は30日、調査に乗り出したことを明らかにした。
オランダの運輸安全当局が30日に公表した報告書によると、昨年9月にギリシャからオランダに向かっていたボーイング737型機の機内で、出発から約2時間半後に機長がトイレ休憩のため操縦室を出た。短時間で戻ってインターコムで副操縦士に扉を開けるよう頼んだが、返事がなかったという。
機長は乗員に緊急事態を知らせて、扉を開けることができた。操縦室に入ったところ、副操縦士が居眠りしているのを発見した。
トランサヴィア航空によれば、同機は予定時刻に無事アムステルダムの空港に到着したという。
運輸安全当局者は「機長がコックピットに入れないことと、副操縦士が居眠りしていたことが重なった深刻な事態だ」「同便は危険な状態にあった」と話し、トランサヴィア航空が調査を終えた時点で、当局として独自調査に乗り出すかどうかを検討すると語った。
操縦士の休憩について定めた規定は国によって異なる。米国では操縦士や副操縦士がトイレに行く間、もう一方が操縦できなくなった万一の事態に備えて客室乗務員をコックピットに配置することを義務付けている。