寄付された絵画、実はレンブラントの自画像 30億円超の価値か
ロンドン(CNN) 英国の慈善団体に数年前に寄付された絵画の1枚が、オランダの巨匠レンブラントの自画像だったことが19日までに分かった。時価3000万ドル(約29億円)以上の価値があると推定されている。
この絵画は1635年の作品で、当時29歳だったレンブラントが黒いベルベットのケープと羽飾りの付いた帽子を着けた姿で描かれている。2010年、文化遺産保護団体のナショナルトラストに寄付された絵画5枚のうちの1枚で、当時はレンブラントの弟子の作品と思われていた。
しかしX線などの検査やレンブラント研究で有名な専門家による鑑定の結果、レンブラント本人の手による作品だった可能性が高まった。
この作品が本人のものではないかとする説は過去にもあったが、後に専門家が否定していた。しかしその後、レンブラントの自画像や作風に関する研究が進み、新たな状況証拠も見つかったことから、疑問が解消したという。
作品はナショナルトラストが管理するギャラリーに数年前から展示されていた。しかしまさかレンブラントの作品とは誰も思わず、来館者も素通りしていたという。
今後は観光シーズンが終わるまで同ギャラリーで展示を続け、その後確認のためにさらなる鑑定を予定している。