今度はアルフレッド大王?、無名の墓から遺骨を発掘 英
ロンドン(CNN) 英イングランド南部ウィンチェスターにある教会の無名の墓から、9世紀にイングランド7王国の1つウェセックスを統治したアルフレッド大王の可能性がある遺骨が発掘されたことが28日までに分かった。
問題の墓があるのは、ウィンチェスターにある聖バーソロミュー教会の敷地内。同教会を所轄するウィンチェスター教区のウェブサイトによれば、発掘は25~26日にかけて行われた。
この墓についてはこれまで3年間にわたり調査が行われていた。この時点で発掘を決めた理由を同教区は「墓の盗掘や破壊行為の危険に対処するため。(墓の)中身の重要性に関する憶測が広まったことにより、リスクが高まったと考えた」としている。
英国では2月、イングランド中部レスターで見つかった男性の人骨が15世紀のイングランド王リチャード3世のものと判明し、大きな話題となったばかり。その後、この遺骨をどこに改葬するかをめぐってレスターとゆかりの地であるヨークの間で綱引きが続いている。
同教区によれば今回、発掘された遺体は安全に保管され、その後、再び埋葬されるという。
現時点では遺骨に対する科学的調査は始まっていない。同教区によれば、その前に教会側に許可を申請する必要があるという。
墓のある聖バーソロミュー教会のバニスター司祭は「この場所への歴史的関心があるのは承知している」としながらも、「だが私たちにとっての今週の最も大きな関心は、キリスト教の神聖な埋葬地からの遺体発掘が、適切かつ丁寧に行われるよう努めることだった」と述べた。