「聖骸布」を40年ぶりにテレビ公開 閲覧用アプリも登場
(CNN) キリスト教徒がイエス・キリストの復活を祝う「復活祭」を翌日に控えた3月30日、キリストの処刑後に遺体を包んだとされる「トリノの聖骸布」がイタリアのテレビで公開された。
バチカン放送によると、聖骸布の映像を放送することは、前ローマ法王ベネディクト16世が退位直前に承認していた。1973年に当時の法王パウロ6世の要請で初めて映像が公開されて以来、初の機会となった。
トリノのヨハネ大聖堂に保管されている聖骸布は、長さ約4.3メートル、幅約1.1メートル。布に写った男性の体の跡は、傷を負ったキリストの姿と一致するといわれている。その真偽をめぐっては諸説があり、ローマ・カトリック教会も本物とは断言していない。
フランシスコ法王は映像とともに放送されたビデオ・メッセージで、「布の上に写った姿はわれわれの心に響く」と述べた。
映像公開に合わせ、iPhone(アイフォーン)やiPad(アイパッド)でトリノの聖骸布の高画質画像を閲覧できる公式アプリ「Shroud2.0」も発表された。聖骸布の歴史や宗教上の意味に関する情報も得ることができる。
研究者らはこれまで聖骸布のデジタル画像を入手できなかったが、アプリの登場により、なぞの解明が加速することも期待される。