古代遺跡をロボットで調査、神殿に隠し部屋 メキシコ

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(CNN) およそ2000年前に建設されたといわれる中米の古代都市テオティワカン。メキシコの人気観光地でもあるその遺跡を発掘調査している考古学チームが、小型ロボットを使って神殿の下に隠されていた3つの部屋を発見した。メキシコ国立歴史考古学研究所(INAH)が明らかにした。

テオティワカンの神殿は、当時信仰されていた神「ケツァルコアトル」(「羽毛のある蛇」の意味)がまつられている。神殿の下のトンネルは非常に狭く、最後まで発掘されずに残っていた。

INAHなどの調査団は、ロボットシステム「トラロックII―TC」を使ってこのトンネルを調査した。システムは3段階式で、重さ約35キロ、高さ45センチの台車は、半径5メートル以内の地形を調べるスキャナーとビデオカメラを搭載。これを使ってトンネルの形や深さを調べた。

この台車に積まれた昆虫ロボットは全長40センチ。赤外線カメラを使って障害物をよけながら、さらに奥まで進むことができる。

3段目のビデオレコーダー付きヘリコプターは、内部で気流が発生すると危険が生じるとの判断から、遺跡の内部では使っていないという。

トンネル内部は泥に覆われ、深さが約30センチに達する部分もあった。しかしロボットは泥の中を進むことに成功し、全長約120メートルのトンネルのうち、約76メートルを調査。神殿の下の部屋は当初1室と思われていたが、3室あることを発見した。

今回の調査には、エジプトのピラミッド発掘調査に使われたロボットの開発者が協力し、INAHなどと協力してトラロックに改良を加えた。

調査団を率いるセルヒオ・ゴメス氏は、「次の段階は、テオティワカンの人たちがトンネルの最後の部分をふさぐために置いた堆積(たいせき)物や障害物を取り除くこと」と説明する。

トンネルの最終部分には、さらに地下へと降りる約4メートルの階段があり、長さ約10メートルほどの回廊に通じていると考えられるという。

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