人工甘味料入り飲料で健康リスク増大も 米調査
(CNN) 人工甘味料を使ったダイエット飲料を日常的に消費すれば、普通の清涼飲料水以上に肥満や生活習慣病のリスクが高まる恐れがあるという調査結果が10日の医学誌に発表された。
米パデュー大学の研究チームは、ダイエットソーダの消費と健康状態との関係について調べた過去5年間の論文などを検証した。
その結果、ダイエットソーダに使われている人工甘味料には、体内や脳内の仕組みを混乱させる作用があることが分かった。ダイエットソーダばかり飲んでいる人が本物の糖分を摂取すると、血糖値や血圧を調整するホルモンが分泌されなくなるという。
人工甘味料はさらに、空腹感を感じさせ、甘いものが食べたくなる衝動も起こさせるといい、普通のソーダよりもダイエットソーダを飲んだ方が太りやすい傾向があることも判明した。
たとえ太らなかったとしても、糖尿病や心疾患、脳卒中を発症する危険は大幅に高まると研究チームは指摘。パデュー大学のスーザン・スウィザーズ教授は「ダイエットソーダは普通のソーダよりも健康にいいという考え方は誤っている」「完全にやめろとは言わないが、日常的に飲むべきものではない」と語った。
これに対して飲料メーカーの業界団体は、「各国の学術機関や規制当局による長年の調査によれば、低カロリーの甘味料は安全で、減量や体重管理などの効果もある」と反論している。