リチャード3世の埋葬地で謎の2重棺が出土 英
(CNN) 15世紀のイングランド王リチャード3世の遺骨が見つかった英国の発掘現場で、このほど新たな棺(ひつぎ)が発見され、この棺の中にさらに別の棺が入っているのが見つかった。棺の中の人物が誰なのかはまだ分かっていない。
遺骨はイングランド中部レスターで昨年8月に行わた発掘調査で駐車場の下から発見され、今年2月にリチャード3世のものであることが確認された。
同地の発掘をさらに進めたところ、先週になって、遺骨の発見現場近くから石棺が出土。ふたを開けたところ、中に別の鉛の棺が入っていた。
調査責任者のマシュー・モリス氏によると、鉛の棺は穴が1つ開いているほかは密封されており、穴から人の足が見えるという。位の高い人物だったとみられるが、正体は不明。棺のふたには十字架が刻まれているだけで、文字などは見えないという。
埋葬されたのは、リチャード3世が1485年に死亡する100年以上前の14世紀だったと考えられる。棺の中の人物として考えられるのは、ペッケルトンのウィリアム・デ・モトン卿と呼ばれた中世の騎士、または発掘地にあった教会の指導者2人のうちいずれかとされる。
調査団は鉛の棺を現場から回収し、中身を破損することなく開封するために、詳しい調査を行っている。