ダイヤが土星に1000万トン? ガス惑星に「埋蔵」か
(CNN) 土星、木星、海王星、そして天王星は、ガスの奥底深くにダイヤモンドが眠っているかもしれない――。米国の研究チームが9日、デンバーで開かれた米天文学会惑星部会でそんな発表を行った。
この4惑星はいずれも主成分がガスでできており、ダイヤの生成にとって完璧な温度や圧力などの条件がそろっているという。
海王星と天王星にダイヤがある可能性は過去の研究でも指摘されていた。しかしウィスコンシン大学マディソン校の研究者らが、惑星の気温と圧力に関する観測データなどを集めて計算した結果、土星と木星にも可能性があることが分かった。
発表者の1人、モナ・デリトスキ氏は惑星のダイヤについて、「密度はやや高いかもしれないが、この地球のダイヤモンドとほとんど変わらないだろう。私たちが見慣れているのと同じように透き通った宝石のはずだ」と解説する。
ただしダイヤが生成されるのは、ガスの温度と圧力が極めて高くなる、惑星の核に近い部分。「あまりに深い場所なので、その部分の大気は宇宙船では観測できない」(デリトスキ氏)という。
土星と木星の核にあるダイヤは「溶けた」状態かもしれないが、海王星と天王星には固形のダイヤがありそうだという。大きさは手のひらほどのものもあり、土星には最大で1000万トンのダイヤが存在し得るとしている。