インド初の火星探査機、打ち上げ成功
ロンドン(CNN) インド宇宙研究機構(ISRO)は5日、南東部チェンナイ近郊にあるサティシュ・ダワン宇宙センターから、同国初の火星探査機を打ち上げに成功した。
これまでに火星探査を成功させたのは米航空宇宙局(NASA)と旧ソ連、欧州宇宙機関(ESA)のみ。日本は1998年に打ち上げた火星探査機「のぞみ」を火星の軌道に乗せることができず、中国の探査機も2011年にロシアの探査機「フォボス・グルント」と共に打ち上げられたが、最終的に失敗に終わった。
英国の火星着陸機「ビーグル2」は、03年にESAの火星探査機から分離したものの、その後通信が途絶した。
インドの火星探査機は打ち上げから10カ月で火星に到達させる計画で、地形や土壌、大気などを調べ、火星から水がなくなった経緯やメタンガスの分布調査、2つの衛星の探査などを実施する意向だ。
ただ、ISROの局長は、探査機を火星に到達させることが最大級の技術的課題だと話している。
インドは1975年に初の人工衛星を打ち上げ、2008年には無人探査機を月の軌道に乗せることに成功。16年には有人宇宙船の打ち上げを目指す。
一方、火星への探査機送り込みを成功させてきたNASAは11月18日に火星探査機「メイブン」の打ち上げを予定している。 ESAがロシアと共同で進めている火星探査機「エクソマーズ」のプロジェクトは18年に始動する。