英動物園、サルの餌にバナナ禁止
ロンドン(CNN) 英イングランド南西部デボン州のペイントン動物園が、サルの餌にバナナを与えるのをやめ、野菜中心の餌に切り替えた。バナナはサルの健康に良くないと判断したという。
同動物園によると、人間の食用に甘さを強めたバナナは野生のバナナに比べて高カロリーで糖分が多い。そのため糖尿病になる恐れがあるほか虫歯の原因にもなるという。またサルの胃は消化しにくい繊維質の餌を食べるようにできているため、糖分の多いバナナを食べれば胃腸の具合が悪くなることもあるという。
「甘くてジューシーなバナナは人間には良くても、サルには良くない」「サルといえばバナナと思われがちだが、この2つは良い組み合わせではない」と広報は説明する。
野生に近いバナナを供給してくれる業者は見つからなかったため、バナナの餌は中止することに決め、徐々に量を減らしていった。
その結果、サルたちには目に見えて変化が現れた。毛皮が厚くなって状態も良くなったほか、タマリンやマーモセットといった小型のサルは攻撃性が薄れて群れが落ち着いたという。バナナを恋しがる様子は見られないと広報は話している。
各地の動物園では動物たちに運動させようと、刻んで食べやすくした餌を与えるのではなく、餌をあちこちに置いて探させるなどの工夫を凝らすところが増えている。