自分らしい生き方を 「セーラー服おじさん」のメッセージ
東京(CNN) 集団と調和、安定を重んじる日本社会で、個人が思いのままに生きることはなかなか難しい。そんななかで勇気ある一歩を踏み出したのが、「セーラー服おじさん」こと小林秀章さん(51)だ。
セーラー服の胸に赤いリボン、ポニーテールの髪、ローファーにハイソックス。典型的な女子高生ファッションだが、薄くなりかけた白髪と口ひげに縁取られた丸顔は、まぎれもない中年男性だ。ひと味違うその姿が、東京の街で人気を呼んでいる。
小林さんは特許の発明者にも名を連ねるコンピューターエンジニア。さらに写真家として活動し、音楽プロデュースの予定もあるなど充実した生活を送っている。
だが昔からこうだったわけではない。
「大学時代は数学専攻の内向的な学生で、人と話をすることもなかった。この服装で歩く方がずっと自分らしい気分だ」と、小林さんは語る。