マリフアナの長期使用でIQ低下の恐れ 米研究
(CNN) 米各地でマリフアナ(乾燥大麻)合法化の流れが加速するなか、若い時から長年マリフアナを使い続けた人は脳の一部領域が通常より小さく、知能指数(IQ)がやや低くなる可能性があるとの研究結果が新たに報告された。
米テキサス大学ダラス校のフランチェスカ・フィルビー博士らが米科学アカデミー紀要(PNAS)に発表した研究によると、10代前半など早いうちからマリフアナを吸い始めた人の脳は吸わない人の脳に比べ、意思決定などにかかわる「眼窩(がんか)前頭皮質」という領域の灰白質の量が少ないことが分かった。
一方でこれを補うかのように、マリフアナ使用者の脳では、異なる領域同士をつなぐ「接続性」が強化される傾向もみられたという。接続性は物事の関連性の把握を助ける働きがあると考えられている。
IQについては、マリフアナを日常的に吸う人は吸わない人より平均5ポイント低いという結果が出た。
研究の対象となった110人のうち、マリフアナの使用者は48人。14~30歳の時にマリフアナを使い始め、毎日平均3回吸い続けている。使い始めてからの期間は10年間が最も多いが、中には30年間という人もいた。