地球の存在は木星のおかげ? 大移動で巨大惑星消滅か
「地球の数十倍の質量を持つ惑星を太陽に押しやるのに、地球数個分の質量の物体があればいい」「太陽系内を行き来した木星の旅のために第1世代の惑星が破壊され、質量の小さい地球型惑星が形成されて、現在の太陽系が出来上がった可能性がある」とバティジン氏は解説する。
太陽系初期の木星が、巨大な質量のため太陽の方に引き寄せられて大移動したとする説は「グランドタック」と呼ばれる。太陽に吸い込まれずに済んだのは土星のおかげだったとされ、互いの重力の相互作用で木星は再び太陽から遠ざかったという。
この大移動の残骸から、やがて地球や水星、金星、火星が形成されたとバティジン氏らはみている。