スペイン「無敵艦隊」の残骸がアイルランド沖で発見 400年ぶり
(CNN) 400年以上前に海底に沈んだとみられるスペインの軍艦の残骸がこのほど、アイルランド北西の沖合で発見された。同国遺産省のダイバーらによって大砲、木材、錨(いかり)といった人工物が数多く引き上げられている。
現場はアイルランド北西部スライゴ州のストリーダという町の沖合。発見された残骸は16世紀に「無敵艦隊」との異名をとったスペイン海軍の艦隊に所属した艦船「ラ・フリアーナ」のものとみられる。過去2年間の暴風雨で海底の砂が流され、埋まっていた人工物が露出したという。
アイルランドのハンフリーズ遺産相は新聞発表で、今年4月に木材部分が海岸に漂着したのを受け、調査を開始したと説明。「発見された人工物が歴史的、考古学的に極めて重要な史料であることは明らかだ」と述べた。これらの回収作業は向う数週間にわたって続く見通しだという。
ラ・フリアーナは1570年に建造され、無敵艦隊130隻の1隻に編入された。無敵艦隊は1588年、英仏海峡で行われたイングランドとの海戦で敗北を喫すると、その後の暴風雨で漂流し、多くがスコットランドやアイルランドの沖合で沈没したと考えられている。