民間企業の月飛行ビジネス、認可近づく 米
ニューヨーク(CNNMoney) 月への商用飛行の実現を目指す新興企業のムーン・エクスプレスが、民間企業として初めて米連邦航空局(FAA)の認可を受ける可能性が高まっている。
ムーン・エクスプレスは、米グーグルが月への宇宙飛行ビジネス実現を促す目的で打ち出した「ルナXプライズ」の賞金2500万ドル(約27億円)の獲得も目指す。
共同創業者のネビーン・ジェイン会長は6日、CNNマネーの取材に対し、「2500万ドルの賞金だけで、最初のミッションは間違いなく利益が見込める」と語った。
これまで探査機の着陸を含む月への宇宙飛行を実現させたのは米国とロシア、中国の政府のみ。民間企業が地球の軌道を越えて宇宙船を送り込んだ事例はまだない。
ムーン・エクスプレスは今年4月、米連邦航空局(FAA)に認可を申請した。この手続きに詳しい関係者によれば、早ければ6月中にも決定が出る見通しだという。
ただし2500万ドル(約27億円)の賞金獲得はまだ保証されたわけではない。条件として、2017年末までにミッションを完了させる必要がある。同社が月到達に向けて契約を結んだ民間企業ロケット・ラボは、まだ軌道にロケットを送り込んだ実績はない。
一方、やはりルナXプライズの賞金獲得を目指すイスラエルの非営利組織スペースILは、国際宇宙ステーションへの補給船打ち上げの実績があるスペースXと契約を結んでいる。