南極の氷河下に眠る湖を探索、地球外生命体の手がかりにも期待 英チーム
ロンドン(CNN) 南極の氷河の下に閉じ込められた50万年前の湖を探索し、生命存在の手がかりを探ろうというプロジェクトを、英国の大学などでつくる研究チームが進めている。12月にも氷河の掘削に着手する計画だ。
プロジェクトには英国の8大学と環境調査センター2機関が参加。南極の西南極氷床で約3キロ掘削して氷河の下にあるエルスワース湖に到達し、水と堆積物のサンプルを採取する。
エルスワース湖は南極の氷河の下に約400あるといわれる湖の1つで、長さ約10キロ、幅2~3キロほどの大きさ。上部からの圧力と地底からの地熱により、液体の水が保たれている。
氷河に閉じ込められた湖には、未知の微生物が存在すると考えられており、研究チームによれば、細菌やウイルス、単細胞微生物、さらには複雑な細胞組織を持つ真核生物が見つかる可能性もある。
こうした微生物は、地球上の生命の起源や生存条件についての謎を解く鍵を秘めると同時に、例えば土星や木星の衛星の地下にあるといわれる湖の中などに、地球外生命体が存在できる条件を探る手がかりにもなる。