北京で深刻な地盤沈下、年間11センチも 地下水枯渇原因か
香港(CNN) 中国の北京で地盤沈下が進み、最も被害が大きい地区では年間11センチも沈下していることが27日までに分かった。中国を拠点とする国際調査団が調査結果を発表した。沈下の原因は地下水の枯渇にあると指摘している。
研究チームは衛星画像やGPS(全地球測位システム)のデータを解析し、2003~10年にかけての地理的動向を調べた。
その結果、北京の地盤沈下は急速に進んでいることが判明。特に朝陽区、昌平区、順義区、通州区は沈下の程度が大きく、最も被害が深刻だった東部の昌平区は年間11センチのペースで沈んでいた。
北京は世界の都市の中で5番目に「水ストレス」が高いと研究チームは解説し、都市化の進展に伴い地下水に対するストレスは一層悪化すると予想する。
北京は工業用水から家庭用の飲料水まで水の3分の2を地下水に依存する。地元メディアによると、北京で必要とされる水の量は年間35億リットルに上る。