自動運転タクシー、シンガポールに登場 米企業が導入
ワシントン(CNNMoney) 米新興企業のニュートノミーは25日、シンガポールで自動運転タクシーの試験的な運行を開始した。自動運転車を巡っては各社が世界中でしのぎを削っている。
ニュートノミーは今年4月からシンガポールで自走車の実験に乗り出し、8月には同国政府と提携。乗客に自動運転タクシーを使ってもらえる準備が整ったとして、まず市の北部で2台を運行する。年内には12台に増やす計画。
あらかじめ選定された乗客は専用アプリでタクシーを呼んで無料で利用できる。客が乗車するごとに乗り心地などの反応を調べ、サービス向上に役立てる。
ニュートノミーは幅広い層の乗客に自走タクシーを使ってもらいたい意向で、シンガポールの企業や団体を通じて利用を呼びかけている。
運転席には技術者が乗車して必要があれば車を制御し、乗客の質問にも答える。「まだ見たこともない物が車の前に飛び出してくる場合もある。そうした場合に安全を確保するため運転手を乗車させる」(同社共同創業者)という。
これに先立ち米配車サービスのウーバーは、米ピッツバーグで8月下旬から自動運転車を使ったサービスの公開実験を開始すると発表。BMWも自動運転技術を手掛けるモービルアイと組んで、自動運転車を走らせる計画を発表している。
米政府はこの夏にも自動運転車に関するガイドラインを公表する見通し。全米で統一された規則がまだ存在しないことから、ニュートノミーはシンガポールでの実験に踏み切っていた。