デモ隊に銃口向け暴言、警官が停職処分に 米ミズーリ州
(CNN) 米ミズーリ州ファーガソンで黒人青年が警察官に射殺された事件を巡り混乱が広がっている問題で、警察官がデモ参加者に半自動小銃を突きつけてののしる映像がネットに投稿され、セントルイス郡警察は20日、この警察官を停職処分にしたと発表した。
警察によると、今回の事件は19日深夜に起きた。ネットに投稿された映像では、半自動小銃を振りかざして歩き回っていた警察官が、銃口をデモ参加者に向けて「殺すぞ」「下がれ、下がれ」と口走っている。
別の参加者が氏名と所属を尋ねると、口汚い言葉でののしり返し、さらに参加者のやじを浴びた。その後別の警察官が止めに入って現場から連れ出したという。
CNN取材班も、この警察官が銃を振り回しながらデモ参加者をののしり、下がらなければ殺すと脅す場面を目撃した。
この警察官にとどまらず、無防備のデモ隊に警察官が銃を向けたという証言はこれまでにもあり、CNN取材班も何度かそうした場面に遭遇している。
セントルイス郡警察は、「こうした行為は不適切であり、安全を守るために日夜働いている警察官の姿を反映するものではない」と強調する。
一方、CNNの番組に出演した警察組合の関係者は、問題の警察官を代弁する立場にはないと断ったうえで、前線に立つ警察官が「デモ隊とにらみ合い、つばを吐きかけられ、暴言を吐かれ、ののしられながらも」自制しているのは賞賛すべきことだと語った。