タイの反政府デモで発砲 学生1人死亡、21人負傷
バンコク(CNN) 反政府デモが続くタイで11月30日、男子学生1人が死亡、21人が負傷した。
救急当局の報道担当者によると、学生は首都バンコクのラムカムヘン大学構内で撃たれて死亡した。
同市内ではこの日、デモ隊が複数の政府機関ビルに突入したことを受け、軍要員2000人が出動していた。
デモ隊はインラック政権打倒を訴えている。デモの発端は、インラック首相の兄で亡命中のタクシン元首相の帰国に道を開く恩赦法案だった。法案は否決されたものの、デモはその後も激化の一途をたどり、外務省や農業省、内務省のビルが次々に包囲されていた。
下院では28日、インラック首相への不信任決議案が採決にかけられたが、反対多数で否決された。首相は「すべての国民の声に耳を傾ける」と述べる一方、辞任や議会解散には応じない姿勢を貫いている。