ウクライナ、停戦合意後も衝突 死者100人超の情報も
ウクライナ・キエフ(CNN) 反政権デモが激化しているウクライナはヤヌコビッチ大統領が19日に休戦を宣言した後も衝突が続き、反政権側の医師によると、20日の衝突で100人超が死亡した。内務省によれば、警察官も3人が死亡している。
衝突が起きた首都キエフ中心部の独立広場で取材しているCNNの取材班は、休戦合意を受けて広場から撤収する治安部隊を追いかけて、デモ隊が石や火炎瓶を投げつける場面を目撃した。
デモ隊の少なくとも1人は警官隊に向けて散弾銃を撃ち、治安部隊はこれに対して自動小銃やライフルで応戦している様子だった。銃弾に倒れた男性を助けようとする医師の姿もあった。
最終的な死傷者の数は確認されていないものの、犠牲者の数は明らかに、26人が死亡した18日の衝突を上回る。
大統領府は「反体制派は交渉期間を利用して時間を稼ぎ、デモ隊を動員して武器を入手した」と発表した。
これに対して反政権派の手当てをしているボランティアの医師は、射殺しているのは政府軍だと語った。同医師が診察したうちの13人は「プロのスナイパー」に狙われたとみられ、心臓や頭などを狙い撃ちにされて即死していたという。