欧州入り目指す難民らの3割以上が子ども、ユニセフ警告
(CNN) 国連児童基金(ユニセフ)は4日までに、エーゲ海経由などでトルコからギリシャへの渡航を試みるシリアなど中東や北アフリカ諸国の難民や移民らの3分の1以上を子どもが占めているとの現状を報告した。女性の増大も指摘した。
半年前と比べ子どもや女性が大半を占める状況は異変と指摘。半年前は難民らの70%は男性で、10人のうちの1人のみが保護者のいる子どもだったという。
欧州への流入が依然続く難民らの問題担当のユニセフ特別調整官は、子どもや女性の増大は冬期に天候が荒れる海上でのリスクの高まりを意味し、上陸した陸地での保護策拡充も迫られると指摘した。
国際移住機関(IOM)は先月、トルコからギリシャへ海路での入国を図る最中に水死した5人に1人が子どもだったと報告。先週も地中海でボートが転覆し、24人が死亡したが、うち10人が子どもだった。
欧州入りを目指す難民らの多数はトルコからギリシャへの渡航ルートをたどる。IOMによると、このルートでは昨年、計3811人が命を落としていた。