ローマ法王、ギリシャの島を慰問 難民12人を受け入れ
(CNN) ローマ・カトリック教会のフランシスコ法王は16日、欧州を目指す難民や移民の主要な経由地であるギリシャ東部のレスボス島を訪れ、キャンプに収容されている難民らを慰問した。
また、同島を離れる際、シリア人難民の3家族12人を専用機に乗せ、バチカンに連れ帰った。法王庁の報道担当部門は声明でバチカンが12人を世話するとし、連れ帰りは法王が望んだとした。12人には子ども6人が含まれいずれもイスラム教徒。
国際赤十字の報道担当者によると、12人の選別は無作為に行われたという。12人のうち2家族はシリアの首都ダマスカス、残る1家族はデリゾールに居住していたが、自宅がいずれも爆撃される苦難を被っていた。
12人はバチカンで奉仕活動のグループ、聖エジディオ共同体の保護を受ける見通し。欧州連合(EU)とトルコとの間ではギリシャへ密航した人々をトルコへ原則的に送還する合意が成立していたが、12人はこの合意前にレスボス島のキャンプに入っていた。
フランシスコ法王を迎えた難民らの一部は涙を流し、加護を乞う男性もいた。集まった難民らと握手を交わす法王を携帯電話で撮影する子どもたちの姿も見られた。法王は「あなたたちは1人ではない。より良い人生を求め多くの苦しみに耐えてきた」などと語った。