トナカイの死骸から炭疽菌感染か、13人入院 シベリア西部
(CNN) ロシアのシベリア西部で炭疽菌(たんそきん)の感染が広がり、ヤマロネネツ自治区の当局者によると、28日までに13人が入院した。ロシア農務省の専門家は、75年前に死んだトナカイの凍結死骸が暑さで解けて感染源になったと推定している。
同地ではこの1カ月あまりでトナカイ1200頭が死に、当局は当初、熱波が原因と見ていた。この1カ月の最高気温は35度と、同地としては異常な暑さを観測していた。
しかし詳しく調べた結果、トナカイの死因は炭疽菌だったことが確認された。
入院した患者が炭疽菌に感染しているかどうかはまだ確認されていない。しかし感染を想定して抗生剤を使った治療を受けているという。
専門家は、炭疽菌に感染したトナカイの凍結死骸が暑さのために解け、熱波で弱ったトナカイがそれを食べて、遊牧民にまで感染が広がったと推測する。