ディズニー初の「中南米系」プリンセスに賛否両論
(CNN) 米ディズニーがこの秋から放映する新たなテレビアニメ「Sofia the First」の主人公は中南米系のプリンセスだというが、この設定を巡り、賛否両論が巻き起こっている。
アニメは11月18日、米ディズニーチャンネルと子ども向けのディズニージュニアに登場した後、シリーズ化される予定。2~7歳児を対象にした、幼い少女ソフィアのストーリーだ。母ミランダが王様と結婚したことから、ごく普通の生活を送っていたソフィアに大きな変化が訪れる。
ディズニーの報道担当者がCNNに説明したところによると、女王となるミランダは中南米系の架空の国で生まれたことになっている。
昨年末の制作発表の時点で、ソフィアが中南米系の血筋を受け継いでいるとの説明はなかった。米娯楽誌エンターテインメント・ウィークリーによれば、最近になって制作現場が報道陣に公開された際、ミランダの肌の色が他の登場人物より濃いとの指摘に対し、エグゼクティブ・プロデューサーが「彼女は中南米系だからだ」と明らかにしたという。
ディズニーアニメにはこれまで、「プリンセスと魔法のキス」の黒人プリンセス、ティアナや米先住民のポカホンタスが登場しているが、中南米系のヒロインは初めて。これを受け、ツイッターには中南米系の視聴者らが「ディズニーからついに中南米系プリンセスが誕生だ」と歓迎するコメントが流れた。
一方で、ソフィアのキャラクターには中南米系の文化が十分反映されていないと不満を示す声もある。エンターテインメント業界での中南米系米国人の平等な扱いを主張する非営利組織、ナショナル・ヒスパニック・メディア・コアリションを率いるアレックス・ノガレス氏は、「米国の悪い点をすべて中南米系のせいにする今の風潮に対抗するなら、堂々と本当の中南米系の姿を描いてほしい」と話している。