米サッカー元代表が同性愛告白 英リーグは差別撲滅運動も
(CNN) サッカーの元米国代表、ロビー・ロジャース選手が同性愛者であることを告白し、引退を表明した。
ロジャース選手は米プロサッカーリーグ、コロンバス・クルーの元フォワード。2008年の北京五輪などに米国代表として18試合出場した経歴を持つ。現在は英国の3部リーグのチームに所属していたが、15日、自身のブログで引退を表明した。
ブログの中でロジャース選手は、「秘密が大きな精神的ダメージの原因となることもある」「私はずっと、この秘密を隠しておけると思っていた。サッカーは私の逃げ場であり、目標であり、自分自身だった。サッカーが私の秘密を隠し、想像以上の喜びを与えてくれた」と記している。
しかし「正直になって初めて、自分の人生を真に楽しむことができると分かった」「秘密がなくなった今、私は自由な人間となって、ありのままの自分の人生を生きられる」と心境を吐露した。
この発表に、元チームメートからは称賛の声が相次いだ。元米国代表のオグチ・オニェウ選手は短文投稿サイトのツイッターで、「ロビー・ロジャースの勇気を誇りに思う。真実は常に簡単に公表できるとは限らないが、本当に強い人間はその方法を見出す」とコメントしている。
欧州のプロサッカー選手のうち、現役で同性愛者であることを公にしているのはスウェーデンのアントン・ヒーセン選手のみ。サッカー界では同性愛を嫌悪する風潮が依然として根強い。英プレミアリーグなどに所属するサッカーチームはこうした風潮をなくす運動にも力を入れ、「同性愛者に優しい」チーム同士が対戦する「GFSNゲイ・ナショナルリーグ」も創設されている。